【年代別】医師のキャリアプランの考え方!キャリアパスの選択肢やポイントも紹介

【年代別】医師のキャリアプランの考え方!キャリアパスの選択肢やポイントも紹介

【年代別】医師のキャリアプランの考え方!キャリアパスの選択肢やポイントも紹介

医師免許取得後のキャリアプランはお考えでしょうか。医師免許を手にした時点は、ようやくスタートラインに立ったところです。

この先、どのようなキャリアを歩んでいこうか、とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
弊社でも、実際に老若男女問わず、今後のキャリアに関するご相談をいただくことがございます。
今回はそんな先生方のため、医師のキャリアに関してどのような選択肢があるのか、年代別でのキャリアや、キャリアプランを立てる際のポイントなどをご紹介いたします。

 

医師におけるキャリアプランの重要性

例えば、一般的な会社員であれば、得たスキルを活かせる職種や業界の中で転職を行うことが多く、営業から事務といった思い切った方向転換をする人はあまり多くありません。
しかし医師は、他の職種と比べてキャリアアップや活躍領域の選択肢が非常に豊富です。
また、へき地での勤務やフリーランスなどを選択することもでき、その選択肢によって人生そのものを大きく変えることができるのも医師免許を持つ大きな魅力です。
ただし、自分の関心のある領域で活躍するにはそれなりの経験や資格が必要となります。また、開業などを行う場合には、スキルアップとともに資金面の準備も必要不可欠。
自分に合った領域で活躍するには、若いうちにキャリアプランを立て、その目標を実現するための勉強や資格取得、転職活動などの準備をする必要があります。

 

医師のキャリアにおける豊富な選択肢

医師の一般的なキャリアを大きく分けると、臨床医、研究医、開業医、企業、その他のキャリアの5つに分類できます。ただし、医師の場合は、フリーランスや副業、非常勤(アルバイト)のみといった働き方もできるため、それぞれのキャリアが独立しているわけではありません。
ここでは、それぞれの特徴を解説してまいります。

 

臨床医

言うまでもありませんが、臨床医とは患者の診療を行う医師のことを指します。クラシスの医師ジョブに掲載される求人のほとんどはこの臨床医の求人です。
多くの方はこの臨床医となって医療の第一線で働くことになりますが、大学病院、民間病院、クリニック、施設と勤務先は多彩。フリーランスやアルバイト、離島などの僻地と多彩なキャリアの選択肢があることも特長的と言えます。

 

研究医

先ほどの臨床医とともに語られがちなのが、研究医です。こちらは、大学の医学部などで医療領域の研究を担う医師のことを指します。細かく分類すると、臨床現場に関わりながら研究を行う「臨床研究医」と、研究室で働く「基礎研究医」がいます。
最新の医学的知見を、臨床という実用化につなげる仕事であり、研究もしっかり行いたい場合にはおすすめです。

 

開業医

読んで字のごとく自分の病院やクリニックを経営する医師のことを指し、多くは経営者と臨床医という2つの面を持っています。一方で、病院などで雇用されて働く医師のことを勤務医と呼びます。
ただし管理者が法人の場合などは、医療機関に「雇われ院長」として就任することで「医師は臨床のみ(法人が経営などを行う)」というケースも見られます。希望すれば法人から経営を学べる場合もありますので、今後の開業をお考えの方は開業したい意思をお伝えして雇われ院長として就任することも選択肢の一つです。
実態数はつかめていないものの、開業医の割合は医師全体の15%~20%前後ではないかといわれています。高齢になった開業医が医療機関を畳む一方で、美容・AGAなどの自由診療や、SAS外来・内視鏡検査などの医師自身の専門性を活かした診療などを強みに、新たに開業する方も少なくありません。

 

起業

近年では開業ではなく、医療現場での経験や専門性を活かし、ビジネスパーソンとして企業する医師も増加しています。多くは患者や医療現場の解決を目指すものであり、例えば再生医療や美容医療に関連した企業や、医療機関の開業支援を行う企業など様々です。
現在、国内では医師不足が生じていると話題ですが、いずれ人口が減少すれば医師余りに移行する可能性も考えられます。こうした問題に備えて、週末起業などの小さい規模から挑戦を行うことで、自信をつけながら独立起業を模索する医師も増えています。

 

その他

その他の選択肢として、外務省の医務官や厚生労働省の医系技官といった官僚、保健所の公衆衛生医師、医療機器メーカー勤務、製薬会社のMD、企業の専属産業医などの多彩な選択肢があります。
さらに、海外でのNGO・NPO活動やWHOなどの国際機関も選択肢の一つと言えますが、その場合は語学力といったプラスアルファのスキルも必要です。

 

【年代別】医師のキャリアやスキルアップのポイント

医師が自分で立てた計画どおりにキャリアアップをしていくには、それぞれの年代で経験やスキル、資格などを身につけることが大切です。ということで、各年代別にやっておくべきことを解説してまいります。

 

20代~30代中盤

この時期は、医師としての基礎を固め専門性を確立するために、自己研鑽に励む方が多い時期です。特にこの時期に旧制度の方は専門医を、専攻医の方はサブスペシャルティ領域の専門医まで取得することで、30代半ばでは一定の裁量権を持った仕事を任せられる傾向にあるようです。その後は、そのまま大学の医局に所属し続けるか、今後の勤務地・居住地などをどうするかを考えることも必要です。また、結婚・妊娠・出産などのライフステージの変化も目白押しの時期となるため、仕事だけでなく生活との両輪で自分の将来を考えることも求められます。

医師ジョブブログ

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30代後半~40代

医師としての基礎を身に着け、経験や資格も増えることで、後輩の育成やマネジメントといった役割も任せられるようになる時期です。同時に、働き盛りの年代でもあります。この時期になると、単純に患者さんの診療をするだけでなく、リーダーシップやコーチング、マネジメントなどの組織活性化につながるスキルが求められる傾向にあります。
また、開業・転科・転職のターニングポイントになりやすい時期でもあるため、この時期までに今後の方向性を定めることが大切です。

 

50代

この年代は医師としてのピークを迎える時期でもあります。医療機関や医局内でも、組織内で責任あるポジションを任せられる傾向にあります。
また、キャリアの集大成をどうするか、定年後はどうするかなどを考える必要もあります。もちろん、FIREなどによる早期リタイアを行うこともキャリアの選択肢の一つです。一方で、定年後に関しては、医療機関により再雇用制度を活用して65~70歳頃まで現役を続けられることもあるため、生涯現役も夢ではありません。
しかし求人などの転職市場の都合から、そういった環境に転職するなら50代のうちに行っておくと良いでしょう。

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医師がキャリアプランを立てる際のチェックポイント

医師免許もとり、専門医も取得……という、これからキャリアプランを立てようとお考えの若手医師は、少しお待ちください。若手の医師がキャリアプランを立てる時には、以下のポイントをしっかり考える必要があります。

 

開業・転職するのか

まず、考えなくてはならないのが、「現在、勤務している医局や医療機関で働き続けるのかどうか」です。また、転職するなら、どこの地域のどういう医療機関なのか?も考える必要があります。
一方で開業する場合には、その資金の準備も必要です。
働く地域によっては転居を要することもあるでしょう。地域によって、住宅の買い方や借り方も変わってきます。

 

妊娠・出産・子育てをどう捉えるのか

また、女性の場合には、妊娠・出産・子育てとキャリアについて考える必要もあります。例えば、出産後もフルタイムでキャリアを積み重ねたい場合は、実家近くや子育て支援の充実した地域で暮らすことも選択肢の一つです。
また、専門診療科をどうしようとお悩みの段階であれば、育児の両立を目指す目的で女性医師の多い以下の診療科を選んでみても良いでしょう。

皮膚科 麻酔科 眼科

病理診断科 など

参照:令和2(2020)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況

特に、眼科や皮膚科であれば、開業という選択肢やフリーランス・自由診療という幅広い選択肢もありますので、先々を見据えた診療科の選択もおすすめです。

 

家族の働き方はどうなのか

とはいえ、自身のみでキャリアを決められない、ということもありますよね。
その場合、家族と互いの生き方やキャリアについて話し合うことも大切です。例えば、パートナーが地方への転勤や海外への留学予定がある場合、自分はどういったキャリアを積みたいかなど、ある程度今後のことを話し合っておくべきでしょう。
また、実際に今まで住んでいた地域とは違う場所へ移住した場合には、そのエリアの医療機関などの情報収集も必要です。
さらに特に現代で多い核家族の場合には、パートナーから子育ての協力をどこまで得られるのか?も非常に大切です。

 

何歳まで働くのか

現代においては、何歳まで働くのか?という問題もあります。
一般的な定年年齢で辞めるのか、再雇用・継続雇用制度後に仕事を辞めるのか、それとも体が動く限り生涯現役で働くのか……。
とはいえ、少子高齢化の影響もあって、日本の定年の考え方も大分変わってきています。高年齢者雇用安定法の改正により、60歳未満の定年禁止、65歳までの雇用確保措置が義務に。また2021年には再度改正され、定年や継続雇用で70歳までの就労が企業への努力義務となりました。
しかし一方で、生涯現役で活躍したい場合には、勤務医だけでは難しい場面が出てきます。医療機関でも最近では定年制・継続雇用を設けているところが増えているため、若いうちに自分のクリニックを開業するなどの環境づくりを行っておく必要があるでしょう。

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生活資金をどうするのか

多様な働き方の落とし穴となるのが、生活資金や老後資金の問題です。
例えば、フリーランスや非常勤(アルバイト)の働き方、頻繁に転職を繰り返した場合には、同じ病院で長く働いたときのような退職金などは得られません。
また今は大丈夫でも、老後の資金やご自身が疾病などで働けなくなったときの資金も考えておく必要があります。
さらにお子さんが居る方であれば、ご自身の子どもの進路が医学部などだった場合には、教育資金の準備も必要です。

 

自分軸はちゃんと持てているのか

そしてこれはすべての医師に共通する重要なポイントですが、「自分軸はちゃんと持てているのか」という点です。
医師のキャリアパスは、近年多様化しています。
独立起業やフリーランスなどで働く医師を見れば、「あの働き方も面白そう!自分もやってみたい!」と感じることがあるでしょう。そうした刺激は非常に良いものですが、刺激を得る度に流されていては、臨床経験や専門性が極められない可能性も出てきます。
行きあたりばったりではなく、若いうちに自分軸を持ったうえで、現状にあった方向修正をしていくのが理想のキャリアパスです。

 

 

まとめ

医師免許を有した後のキャリアは、臨床医・研究医・開業医・起業をはじめ、その他のキャリアを積む方、並行して起業と開業を行う方など、非常に選択肢が多彩です。
だからこそ、キャリアアップを目指す場合は、資格取得や組織活性化につながる能力を高めるだけでなく、ライフステージの変化なども見据えたキャリアプランの構築も非常に大切です。
医師のキャリアプランに悩んだときには、同じ医師の知人・友人や先輩・同輩に相談することも手ですが、医師ジョブのコンサルタントにご相談いただくのもおすすめです。
医師ジョブでは、医療業界の人材エキスパートがコンサルタントを担当しており、求人のお問い合わせだけでなく、今後のキャリアのご相談にも対応しています。
お悩みの方は、一度、クラシスの医師ジョブまでご相談くださいますと幸いです。

 


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