【医師ジョブマガジン】コミュニケーションに活用される「心理学」

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◇ 医師ジョブマガジン 2023.02.10号 ◇
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我々会社員はもとより、先生方も「コミュニケーション」が必要な場面はどうしてもありますよね。

例えばの話になりますが、対初診患者であれば、占い師なども用いる「コールドリーディング」という話術も使えます。
これは事前の情報収集などの準備がなくとも、相手のことをよく知っていると信じさせることができる有名な話術です。
(気になる方はいくつか書籍(紙・電子)も出ているので、読んでみてください。)

その中でも、「サトルクエスチョン」と呼ばれる手法は、無意識に使っている先生方も多いように思います。

これは質問していることを相手に悟られずに質問する手法で、心理学のテクニックの一つです。

相手の本音を聞き出したい時に使うことが多く、「質問をされている」という感覚を相手に与えずに情報と信頼感を得ようとする話術です。

日常生活で質問を立て続けにされると、尋問のように感じて「圧迫感」を感じる方もいらっしゃるようです。

診察やカウンセリングなどのやり取りでもそのように感じる方は少なからずいて、結果的に「質問ばかりで自分の話を聞いてくれなかった」という感想に繋がる場合があります。

ちなみに、サトルクエスチョンで有名なものといえば、否定疑問文(サトルネガティブ)が挙げられます。

「~~じゃないですよね?」
「~~ではありませんか?」
という聞き方の質問がそれにあたります。

答えがYESでもNOでも当てはまり、情報を引き出しつつも相手に信頼感を抱かせ、結果的に相手を安心させることにもつながる話術です。

しかしながらこれらの話術は、意図的に用いることができるようになるにはかなり高いハードルがあります。

もっと簡単なものであれば、診察時に患者さんのお名前を何度か呼ぶことも話術と言えます。
これは「カクテルパーティー効果」を応用したもので、何度か名前を呼ぶことで相手の注意を自身に向けさせることができます。

こちらは日常生活でも無意識にされている方が多く、ハードルも低めです。

会話は人の心象に影響を与える要素の一つのため、相手の心を動かす目的から心理学が用いられがちです。

とはいえ、もちろん診断・治療になれば、真に必要なのは先生方の診療スキルです。

話術というのは、あくまでも患者さんの治療を行うための「補助的なスキル」であることは、改めて書き記しておきます。

※このコラムは2023年2月に配信した記事です


 

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