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◇ 医師ジョブマガジン 2024.05.14号 ◇
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本日は5月14日ということで、5月も残すところ2週間強となりました。
年度が代わり、新しい環境で働かれている方、転職に伴い転居された方なども、新しい環境に少しずつ慣れてきた時期ではないでしょうか。
しかし一方で、知らず知らずのうちに心身の疲れがたまる危険な時期だともいえます。
やる気が出ない・気分が沈みがち・食欲不振などの症状があらわれた時には「五月病」の可能性もあるので注意が必要です。
「五月病」は世間でよく耳にする言葉ですが、先生方もご存じの通り、正式な病名ではなくいわゆる俗称です。
(臨床の現場ですと、適応障害の一種とみなすとお聞きしました。)
新しい生活や環境に適応できないまま、ゴールデンウィークという長期連休に入ることで起こる様々なマイナスの状態のことを指します。
(元々は入学した大学生に表れる無気力症状などに使われていた言葉でしたが、新入社員などにも使われるようになった経緯があります。)
大体の方は、学校や会社に行きたくない、どことなく体調がわるい、授業や仕事に集中できないという状態が多いようですね。
誰でもなる可能性がありますが、特に環境が大きく変化した方は普段よりも様々な疲れが現れるため、「五月病」になりやすいと言われています。
また時期が時期なだけに、まず「五月病」が頭に浮かびますが、そうではない可能性も挙げられます。
● バーンアウト症候群(燃え尽症候群)
ある目標に全力を注いだあまり、その目標が達成したことで無気力状態になることを指します。
● リアリティショック
抱いていた理想と現実の違いにショックを受け、ギャップの大きさに思い悩むことを指します。
● うつ病などほかの精神疾患
特に現代では、社会人の場合には新人研修などを終える6月に「五月病」になる方が多いと言われています。
ご自身以外にも新卒の研修医や環境が変わりたての専攻医、専門医を取り立ての新人の方なども、プログラムやスケジュールの組み方によってはこれからが要注意です。
現代の日本社会は「ストレス社会」と呼ばれるほど、ストレスの原因(ストレッサー)が混在化しています。
「五月病」の場合には先述の通り適応障害の一種とみなすことが多いためか、主に社会環境(社会的ストレッサー)といった外的ストレッサーが原因で起こるとされています。
「五月病」の予防方法としては、適度な運動の実施や趣味によるストレス発散、十分な睡眠と食事をとることによるストレス軽減対策が挙げられます。
しかしながら、なによりも大事なのは1人で全てを抱え込まないことです。
家族や友人、もしくは同僚、上司、医療機関の担当者など、誰かに悩みを相談することで心の負担を減らしていくことも大切です。
もし現在のご勤務先の就労環境でお悩みのこと・お困りのことがございましたら、医師ジョブまでご連絡ください
このコラムは2024年5月に配信した記事です