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◇ 医師ジョブマガジン 2024.06.11号 ◇
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突然ですが、「パワーナップ」という言葉をご存じでしょうか?
力をつけるという意味の「Power UP」+昼寝の「Nap」を掛け合わせた造語で、一言でいうと「積極的な睡眠」です。
これは社会心理学者ジェームス・マース氏が提唱した仮眠方法の一つで、日中に30分以内の仮眠をとることで脳と身体を休ませて体力を回復させるものです。
実際NASAでは、1990年代から睡眠研究を実施しています。
その中で、昼の時間帯に26分間の仮眠をとったパイロットの仮眠前後のパフォーマンスについて、注意力が34%・反応時間が16%改善されたと報告されています。
では、実際に仮眠をとる際にはどのように行うのが良いのでしょうか?
● パワーナップの目安時間
10~20分程度
⇒ 30分以上眠ると、深い眠りにはいってしまい、また脳が働きだすまで時間がかかってしまうので注意が必要です。
● 寝る体制
リクライニングチェアやソファーに持たれて寝る姿勢が好ましい
⇒ フラットなベットで横たわると深い眠りについてしまいます。
米国の某大手企業が導入したことをきっかけに、国内の学校や企業でも徐々に広まりつつある「パワーナップ(仮眠)制度」。
1点注意したい点としては、夜間に十分な睡眠をとっている場合には不要なこともあります。
仮眠がパフォーマンスに有効とはいえ実際に必要かは個人差があるため、もちろん強要は好ましくありません。
また仮眠が不要な人からすれば、仮眠自体が「さぼり」と判断される可能性もあります。
そうなると、従業員の「働く時間」だけでなく、「休憩する時間」にも着目し、パフォーマンスを発揮できる環境の整備が重要だといえます。
とはいえ、日本ではなかなか理解されづらい「仮眠の有用性」。
特に医療現場で働らかれている先生方は、日中のお忙しい勤務に加え、救急対応、当直や夜間オンコール対応など、イレギュラーな対応が多いため十分な睡眠の確保が難しいですよね。
お忙しい先生こそ、このような短時間の「パワーナップ」が大事になるかもしれません。
(もちろん慢性的な睡眠不足の場合には仮眠でもなんとかならないため、忙し過ぎる場合には転職も視野に入れてみてくださいね。)
このコラムは2024年5月に配信した記事です