【医師ジョブマガジン】塩分摂取量、気にしていますか

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◇ 医師ジョブマガジン 2023.07.04号 ◇
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突然ですが、国が推奨している1日の塩分摂取量をご存じでしょうか?

先日こちらに書いた健康日本21にも絡む話ですが、厚生労働省では健康づくりに向けた食事についての数値目標を設定しています。
そこでは、1日の塩分摂取量を「7グラム未満」に設定しています。

では現状がどうかというと、2019年調査の国民健康・栄養調査によれば平均1日10.1グラムの塩分を摂取しているようです。

ただし、WHOが定める数値は、1日あたりの塩分摂取量5グラム未満ですので、7グラム未満を達成したとて世界的には摂取しすぎです。

塩分は多くの商品に含まれています。
しかし、長期に渡り塩分を摂りすぎてしまうことで、高血圧はもちろん、脳卒中、心疾患、腎疾患、胃がんと様々なリスクがあることは言うまでもありませんね。

近年はライフスタイルの変化から、ファストフードや外食・加工食品を利用する人も多く、昔よりも塩分を多く摂取しがちです。
実際、大手食品会社のカップ麺(通常サイズ)は一杯あたり塩分量が4.9グラム程度とかなり多いことがわかります。

またヘルシーで健康的なイメージの和食ですが、定番の調味料である味噌や醤油などには多くの塩分が含まれています。
実際、国民健康・栄養調査では最も多かった塩分摂取元として、調味料が挙げられています。

では何も対策はしていないのか?というとそうではありません。
つい先日も必要な栄養素をバランスよく取れる食品を認証する取り組みの一環として、「日本最適化栄養食協会」が設立された、とのニュースが発表されました。

今後、協会の栄養設計基準を満たし、必要な栄養素をバランスよくとれる食品を「最適な栄養食」として認証していくそうです。
カレー、ピザ、パスタなど、本来では高カロリーになりがちなメニューでも低カロリーで最適な栄養食の商品として、店に並ぶ商品自体にも認証マークをつけた商品を展開することが予定されています。

ちなみに、おうちで出来る減塩には、以下の取り組みを多く見かけます。
・ 出汁をとるなど、旨味を利用する
・ スパイスや薬味、酸味などの他の味で調節する
・ 食物繊維やカリウムが多い食品をたくさん摂取し、塩分を体外に排出する働きを促進する

高齢化社会が深刻化する中、私たち1人1人がより健康になって健康寿命を延ばしていくことはとても重要です。

日本の社会経済的な活力を向上させるためにも、今後、私たち個人がどのような暮らしをすべきなのか、しっかり考えていきたいですね。

※このコラムは2023年7月に配信した記事です


 

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