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◇ 医師ジョブマガジン 2024.09.17号 ◇
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医師の中にも以前から一定数いらっしゃるフリーランスですが、日本では現在会社員を辞めてフリーランスで働く方が増えています。
しかしながら働き方などに関して問題も多く、解決すべき課題が山積みという現状があります。
フリーランスとは「企業(医療機関も含む)に所属せず一個人として契約を行い、仕事を請け負うこと」を言うため、「労働基準法における労働者」の適用外となっているのが現状です。
そもそも労働基準法では「労働者」を、第9条で以下のように定められています。
「この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。」
つまりフリーランスは労働基準法の労働者と言えず、企業などに所属しない分自由な働き方ができるものの、反して社会保険や報酬の保護がされないなどのデメリットもある働き方となっています。
そんな中、2024年11月から「フリーランス保護法」が施行されることはご存じでしょうか。
その法の第2条ではフリーランス(特定受託事業者)を下記のように定義しています。
第1項 個人であって、従業員を使用しないもの
第2項 法人であって、一の代表者以外に他の役員がなく、かつ、従業員を使用しないもの
昨今、フリーランスの広がりに乗じて、「実態は労働者と同じなのにフリーランス契約を結び、企業・法人が社会保険などの負担を軽くしようと目論む悪質なケース」が散見されていました。
これらを防ぐ目的もあり、フリーランス保護法第5条では契約を結んだ企業側に新しく7つの禁止行為を設けています。
1、特定受託事業者の責めに帰すべき事由なく受領を拒否すること
2、特定受託事業者の責めに帰すべき事由なく報酬を減額すること
3、特定受託事業者の責めに帰すべき事由なく返品を行うこと
4、通常相場に比べ著しく低い報酬の額を不当に定めること
5、正当な理由なく自己の指定する物の購入・役務の利用を強制すること
6、自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること
7、特定受託事業者の責めに帰すべき事由なく内容を変更させ、又はやり直させること
1~5は行為の禁止、6~7でフリーランスの利益を不当に侵害することを禁止することを定めています。
また、フリーランスの方へのハラスメント行為に必要な措置を講じることや契約解除前の予告の義務などの文言も整備されたことも特筆すべき点でしょう。
フリーランスの方は禁止行為等の違反や利益の不当な侵害を受けた場合、公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省などに申し出ることができ、申し出により行政機関は助言や指導、立ち入り検査や命令などを行うことが定められています。
そのうち企業側には命令違反・検査拒否した場合、罰則として50万円以下の罰金を課すことになっています。
これは違反した当人だけでなく、事業主たる企業・法人も罰則対象(両罰規定)となっていることも注意が必要です。
フリーランスの方の立場はかなり弱いものであったこともあり、なかなか問題があっても訴えづらい部分もありましたが、新法によって保護が拡大されました。
またフリーランスの方と契約をしている企業・法人側は明確な禁止行為や規制ができたことで、再度現在の契約が問題がないかを確認する必要があると言えます。
関係がないという方も、身内や知人にフリーランスの方がいらっしゃれば是非一度確認してみてくださいね。
このコラムは2024年9月に配信した記事です