【医師】ワークライフバランス?─転職する前に理解しておきたい言葉たち

【医師】ワークライフバランス?─転職する前に理解しておきたい言葉たち

転職サイトや求人でよく目にする、「ワークライフバランス」
実際のところどんな意味なのか、考えたことはありますか?
ニュアンスは伝わるものの、なんとなくしか理解していない方も多いかと思います。

今回は、近ごろになって目にすることの多い「ワークライフバランス」と関連する言葉について解説していきます。

ワークライフバランス

「ワークライフバランス」は、日本語では「仕事と生活の調和」と訳されます。
WLBという三文字で略されることもありますね。

「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」
内閣府が策定した憲章では、仕事と生活の調和が実現した社会を上記の様に定義しています。

簡単に言えば、“多様な働き方を認め、希望するバランスで仕事と私生活を両立させること”がワークライフバランスの実現になります。

例えば、「お子様を迎えに行くために短時間で勤務する」こともまたその一つと言えます。

そして、「定年後もずっと働きたいと考えていたが、定年を前に以前からお声がけいただいていた法人の関連施設の施設長・法人理事職として就業し、日祝のお休みを実現しながら今も医療に携わっている」というのもワークライフバランスの実現と言えますね。

また、このような多様な働き方を認めるだけでなく、考え方の変化も行われています。

ワークライフインテグレーション

最近では、さらに発展させた「ワークライフインテグレーション」といった考え方も生まれています。

慶應義塾大学の高橋教授や経済同友会がいち早く提唱した概念で、“仕事も私生活も人生の構成要素として統合(インテグレーション)して捉え、人生そのものを充実させる”といった考え方です。

ワークライフバランスでは、仕事と私生活は切り分けて別物とみなします。
一方、ワークライフインテグレーションでは、仕事と私生活は切り分けずに一体のものとみなします。

単に仕事と私生活を混同するのとは違い、互いの相乗効果により、“仕事の充実が私生活にも満足感を与え、私生活でのリフレッシュが仕事のモチベーションにも繋がる”といった好循環を目指す概念です。

ダイバーシティ・マネジメント

メディアでもよく見かける言葉、「ダイバーシティ・マネジメント」
なんとなくで意味を捉えている方も多いかと思いのではないでしょうか。

経済産業省では「多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営」と定義づけています。

キーワードは「多様な人材を活かす」ということであり、多様性を認めた上で「個々が持ちうるスキルなどを経営に貢献できるように発揮してもらうプロセス」を指します。

例えば、時間の制約がある方が働けるように支援することは、ワークライフバランス支援と言われます。
また、その方が働いた際に適材適所になり得る場所(組織・風土)がダイバーシティ・マネジメントと呼称されています。

日本語的にもっと簡単に訳せば、「適材適所」という言葉にもできるかもしれません。
もちろんダイバーシティ・マネジメントを進めた結果、男性だけや若者だけといった職場が出来上がるのも、それもまた良しです。
ただ、そこに差別的な意味合いが入ってしまうような選別となってしまうのは、当然ながら避けなければなりません。

男性向け美容サービスなどで女性が居ると尻込みしてしまうかも…という男性利用者の想いを汲んで男性のみの職場とするのは、ダイバーシティ・マネジメントとしては一つの選択肢になり得ると言うことです。

多様性が言われる現代においてはこちらもよく聞く言葉だと思いますので、覚えておいて損はないかと思います。

最後に

ワークライフバランスとワークライフインテグレーション、どちらも人生を豊かに過ごすために生まれた概念です。
ちょっとした解釈の違いとも取れますが、いずれにせよ、仕事も私生活も人生において極めて重要なものであることが分かりますよね。

また、ダイバーシティ・マネジメントも途上とはいえ、いずれ働き方改革の波とともに医療業界にもやって来る日は近いかもしれません。

これらの考え方が、転職を考える際の一助となれば幸いです。


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