履歴書の新しいスタンダード

生活様式や働き方など、長引くコロナ禍において様々な物事のスタンダードが変わりつつある昨今。

そんな中、昨年から今年にかけて、転職時に必要となる「履歴書」のスタンダードにも変化がありました。
先生方はこの件をご存じでしょうか。

新しい履歴書の規格

2021年4月、厚生労働省はこれまでの様式例に代わる、新たな履歴書の様式例を作成しました。
新様式では、以下の箇所が変更されています。

1.性別欄の削除

「男・女」の選択ではなく、任意記載に変更となりました。
また、未記載とすることも可能としています。

2.「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の各欄の削除

上記の4項目は、特に応募者のプライバシーの要素が非常に高い情報であることを踏まえ、項目欄として設けないことになりました。
また、本人の職業能力とは直接関係がない情報であるということも影響したようです。

履歴書からこれらの項目が削除されたことを受け、同じく厚生労働省から事業主向けにリーフレットも配られました。

履歴書から削除された項目について、面接時には細心の注意を払って質問をするよう努めることが盛り込まれています。

事の経緯

上記の変更は、就職活動で男女差別や人権侵害に苦しむ、LGBTQの方々からの性別欄の削除の要望がきっかけでした。

2020年6月に経済産業省に対して、支援団体などにより性別欄の削除を求めるおよそ1万名分の署名が提出されたことを受け、2020年7月に一般財団法人日本規格協会が履歴書の様式例全体を削除。

それに伴い、これまでJIS規格の履歴書の様式例の使用を推奨していた厚生労働省が新たな様式例を定めることとなり、上記の新様式が作成されました。

この様式例には法的拘束力はありませんが、厚生労働省は別様式の履歴書を使用する場合にも、就職差別につながる項目を設けないように注意を呼びかけています。

最後に

今回の変更はLGBTQの方々の声がきっかけでしたが、就職差別は働く人々すべてに関わる大切な問題ですよね。

少しの変化ではありますが、この履歴書の新様式は、就職差別をなくすための第一歩とも言えるかもしれません。

弊社も一紹介会社として、どのような職場・職種においても、公正な採用選考が推進されることを願っています。


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